新たな提訴請求の申し立て

   脱原発株主  新たな提訴請求の申し立て
      関西電力役員原発マネー不正キックバック問題
取締役及び監査役の責任追及の訴えを提起するように請求

4月17日、 脱原発株主は新たな提訴請求の申し立てをしました。

3月に報告された第三者委員会の調査結果では、受領者は75人で総額3億6000万円相当に上ると認定し、ガバナンス上、重大かつ深刻な問題が存在すると断じました。
 金品受領が発覚したあと、昨年11月、おこなった提訴請求に対して、関西電力監査役は本年1月、「現時点では責任追及の訴えは提起しないものの…第三者委員会の調査報告書が当社に提出された段階で…改めて判断する予定」である旨回答していました。
 ところが3月14日、第三者委員会の調査報告書が出されましたが、新たな回答はありません。(4月17日現在)
 そこで、その報告書で新たに判明した関電取締役ら及び監査役らの任務懈怠に関し、責任追及の訴えを提訴するように請求しました。
 今後、60日以内に関西電力が役員らを提訴しないと判断した場合、株主が会社に代わって、取締役、監査役らを被告として損害賠償請求訴訟(株主代表訴訟)を提起することができます。
 よろしくご注目ください。

 

以下提訴請求の概要を添付いたします。

2020年4月17日 提訴請求の概要
1.請求人
株主の立場で脱原発の運動「脱原発へ!関電株主行動の会」(http://datugenpatukabunusi.hatenablog.com/)で活動するメンバー5名(大阪府2名、京都府1名、東京都1名、神奈川県1名)。関電株主総会脱原発を「株主提案」を続けて今年の株主総会で30回目となります。
2. 現取締役及び元取締役に対する請求
(1)被告とすべき者
八木誠、②岩根茂樹、③豊松秀己、④土井義宏、⑤森本孝、⑥井上富夫、⑦彌園豊一、 ⑧杉本康、⑨大石富彦、⑩島本恭次、⑪稲田浩二、⑫森詳介
(2)請求の趣旨
八木誠及び岩根茂樹は、関西電力株式会社に対し、連帯して1億0120万円を支払え。
八木誠及び森詳介は、関西電力株式会社に対し、連帯して3億6000万円を支払え。
ウ 別紙現取締役及び元取締役らは,関西電力株式会社に対し,連帯して51億円を支払え。
(3)任務懈怠の内容
(1)関電の役員らが森山榮治氏らからの金品受領に関し、修正申告・追加納税を行うこととなった役員4名について、追加負担分を関電が負担するとの方針を決定し、総額120万円が追加納税分の補填として支払われたこと。(2)2011年3月11日の東電福島第一原発事故以降に、経営不振に陥った際に減額した役員報酬に相当する金額を、業績回復後、かつ、役員退任後に一定の報酬を支払うことにより補填することを決め、その後、18名に対して当該補填のために約2億6000万円が支払われたこと。(3)八木誠(当時会長)及び岩根茂樹(当時社長)が、森詳介(当時相談役)と相談し、森山氏らからの金品受領問題等を公表しないと決め、社外取締役を含む個々の取締役への報告も行わないという方針を決定したこと等。
3.現監査役及び元監査役に対する請求
(1)被告とすべき者
①八嶋康博、②田村康生、③樋口幸茂、④土肥孝治、⑤槇村久子、⑥十市勉、⑦大坪文雄
(2)請求の趣旨
別紙現監査役及び元監査役らは,関西電力株式会社に対し,連帯して51億円を支払え。
(3)任務懈怠の内容
この問題は、特別背任罪、取締役の贈収賄罪、所得税法違反、善管注意義務・忠実義務違反に該当すると考えられる行為であり、取締役会へ報告しなければならない事項である(会社法382条)にもかかわらず、監査役らはこれを怠ったこと。

                                  以上